とんかつうめ茶づけblog ~Eight days a week~

同人SSサークル「とんかつうめ茶づけ」及び星倫吾の活動記録……なんて。

バレンタイン・デー キーッス♪

「「おにいちゃん!」」
鈴が鳴るような心地よい声に呼び止められて足を止めると、
活発な妹のるるちゃん、そしてそれに続いて姉のららちゃんが、
僕にぶら下がるようにタッチダウンする。

「おにいちゃん、今日は何の日か知ってる?」と、ちょっぴりおませなららちゃん。
「さあ、何の日だろうね?」僕はちょっといじわるして、おどけてみせる。
「バレンタイン・デーだよ! 女の子から好きな男の人にチョコをあげる日なんだって!」
言うが早く、るるちゃんは綺麗にラッピングされたソレを、
僕の鼻先……ならぬ、腹先に突き出す。
…………さすがにこの身長差だけは如何ともし難い。
綺麗にラッピングされたソレは、すなわちバレンタインの贈り物。
それは、ふつうに街角のコンビニで売っている、
同年代の女友達からもらえば『義理』としかしれない代物だけど、
この小さい恋人達にすれば、少ないお小遣いを叩いて、精一杯の背伸びをして贈る、
紛れもないガチガチの『本命』なワケで。
「ありがとう……」
くれないとは思っていなかったけど、改めて差し出されると、
どこかのアニメのセリフじゃないけど、どういう表情をしていいのか分からなくなる。
嬉しくないワケじゃない。ただ、意外だった。

「ねぇ、開けてみて!」
るるちゃんにせかされるまま、河川敷の枯れた芝生に腰を下ろし、ラッピングを開ける。
テディベアをかたどったチョコが3個、鎮座していた。

じぃーーーーー。

二人の視線は、箱の中に納まったチョコのテディベアに注がれていた。
なんだ。
僕に上げたはいいけれど、やっぱり自分で食べたくてウズウズしているんじゃないか。
やっぱりお子様だなぁ……僕はちょっと安心した。

「はい、ちょっと早いけど、二人にお返しあげる。手ぇ出して」
二人の小さな手に、一匹ずつチョコのテディベアを載せてあげる。
「「ありがとう、おにいちゃん!」」
天使のような満面の笑みが二つ……コレが僕にとって、一番ハッピーになれる贈り物。

・:*:・°’★、。・:*:・°’☆

双恋』るぅらら習作SS・Part2……デス。
うーん、まだまだキャラが固まってないなぁ、特にららちゃん。

シスプリサイト管理人&シスプリメクリエイター界隈において、
沙羅&双樹の人気が高い模様ですが、星はるぅ&ららです。

結局キスシーンが出せなかったなぁ……タイトル倒れか(汗