とんかつうめ茶づけblog ~Eight days a week~

同人SSサークル「とんかつうめ茶づけ」及び星倫吾の活動記録……なんて。

プチSS:セーラー服の願い

「またよろしくお願いしますね」
あらかじめ虫干ししてクローゼットにしまっておいた夏制服に、
私は挨拶しました。

赤紫色のカラーのラインとスカーフ、
そして胸当ての校章が特徴的なセーラー服。
……通称、「クラシック」とか「伝統服」と呼ばれています。

空調施設が乏しい木造の旧校舎では、夏の暑さが厳しいので、
学校指定の白いポロシャツの着用も認められていて、
……こちらは「平服」と呼ばれているのですが、
最近ではこちらを着る生徒の方が多く、
「伝統服」は式典や校外行事など
別な時しか着なくなってきてしまっているのですが……。
私はやっぱり伝統服……セーラー服の方が好きです。
鏡の前でスカーフを締めていると、気が引き締まるから。

「ごきげんよう、麗音さん」
「おはようございます、シスター・メアリー」
教室に向かう途中、シスター・メアリーと会いました。
「あら、麗音さん、その制服は……?」
「えぇ、今日から衣替えですから。何かおかしいところでも……?」
「いいえ、良くお似合いよ。
 ……やっぱりここの生徒には伝統服を着ていて欲しいわ。
 私がこの学校の卒業生だからというせいもあるけれど、
 この制服には、当校が歩んできた歴史や想いがいっぱい詰まっているから。 
 ……良いことも、そうでないことも、ね」

若い人に話してもつまらない話だから……といって、
シスター・メアリーは話してくれませんでしたが、
とても感慨深そうな目で制服を見る彼女を見て、
この制服を着続けたいな……と思いました。

・:*:・°'★、。・:*:・°'☆

ごきげんよう。
<a href="http://doublebell.pop.tc/" target="_brank">氷室沙羅</a>さまの6/7の日記にて、
>私の出身高校は冬がブレザーで夏がセーラー
……というのを見て、突発でSS書いてしまいました。
大阪レポそっちのけで(汗